一風変わった家
私の『岡崎の好きなところ』の1つに川の多さがあります。
ご存知“矢作川”と袂を分けてなお一級河川の“乙川”
そこからさらに幾つかの中・小の川へと分かれて行きます。
川がある所には必ず木々の緑があり、生活や街が作られていきます。
その川沿いに、一風変わった家の建て方をしている地域があります。
シーソーの向こう側に川が流れていて
対岸の河川敷に家が建っています。
対岸の土手を登ったところは、一方通行ですが車が通れる舗装された道路です。この道を歩いている時は気付き難いのですが
実は
チョット不思議な光景が広がっています。
道の両側に家が建っています。別にどこにでもある風景です。
ただ川側の家が無いところになると、そこから見えるモノは
フェンスと土手と川・・・そんな光景で、平らな部分がありません。
つまり家が土手の上に浮いて建てられている感じなのです。
絵がヘタクソで申し訳ありませんが
私の同級生の家がこんな感じの作りでした。
玄関から普通に家に入ると階下へ降りる階段があって
1階下には、普通に家が存在していました。
夏休みにそこの食卓で川を見ながらお昼ご飯をご馳走になった思い出があります。
そこから河川敷に出て遊んでいましたし
友人のお母さんは、洗濯物を干していました。
確かに何年かに1度は、台風などで川が増水し地下が水浸しになっていたそうです。
私の大好きな家でした。
同級生の家がコレですから「こんな感じの作りの家は世界中にある」とケッコウ最近まで思っていました。
「こんなの岡崎だけだよ。よその都市で見たこと無いよ」
「安全性に問題があるから、この建て方で新しく建てる事は
法律上できないって」
「強制立ち退きはさせられないけど
5年か10年後には無くなって普通の土手になるらしいよ」って噂を聞いて、「この家々は
岡崎特有の文化だったんだ」と思い
半年ほど前に写真に収めておきました。
最初の写真はその内の1枚です。
8月29日未明、愛知県岡崎市をピンポイントで襲ったゲリラ豪雨で
1人暮らしの女性の家が壊れ、川に流されて行方不明だそうです。
報道などから写真の家より橋1つ向こう辺りの川沿いの家で
同じタイプの作りだったと思います。
地下の柱がザックリやられちゃって、1階部分が川の方に倒れ込んでいました。もう直さずに撤去される家も少なくないと思います。
岡崎の方でも知らない方が多いと思い、記事にしてみました。
TVなどの壊れた映像だけでは、こんな形になってしまった理由を
想像出来ませんから・・・。
最後に被害にあわれた方々へのお見舞いと
亡くなられた方へのお悔やみの言葉を申し上げます。
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