世にも（プチ）奇妙な物語

私の母親は大の『お墓＆印鑑』マニアで、この２つだけには深いこだわりを持っています。
小さいながらも自営業者ですから、運の良し悪しで利益に大きく影響がある事も珍しくはありません。
（泥棒に入られたり、豪雨などの災害にあったり）

チョット著名な岡崎在住の“印鑑師”さんがおみえになるって聞き
ワラをもすがる思いでそこで家族の印鑑を作って頂き、いまだにお付き合いをしてもらっています。

その母が、自分の認印を紛失した事があります。
諦めの良い母は（お守り的な存在だからなのか？）すぐに再注文をしていましたが、その時“印鑑師”さんが言ったのが
「おかしいな・・・
　私の造った印鑑が無くなる訳ないんだけど・・・」

実際すぐに見つかり、再注文のキャンセルも出来ました。
まあ、そんな大事な物を簡単に無くす訳ありませんから、他の片付けモノにまぎれてただけなんですが、この「超･強気な発言」は、私の心にシッカリと刻み込まれました。

少し前【Amityソフトバレー番長の日記】の
「なっにィ～～～～Σ（￣Д￣ﾉ)ﾉｴｯ!!!!」でもコメントさせて頂きましたが、ウチも数年前に泥棒に入られました。

自宅ではなく店舗の方で被害金額も大きかったのですが
自宅兼用なので、お店に私物がよくほかってありました。
その日は私の『家財道具一式が詰まったセカンドバッグ』が置き忘れてあり、当然それも持って行かれました。

私が泥棒ならバッグから、使えそうなモノ（現金・カード類・免許証など）を抜き出したら、バッグはゴミ箱へ捨ててしまいます。
そうなると、いつもお守り的にバッグにしまって携帯してた『認印』は、帰って来ようが無いな・・・と思っていました。


数日後、名古屋の警察署から電話が入りました。
詳細は以下の感じです。

基本、現代の“店舗泥棒”は時間との戦いで、乱暴に侵入した後ウチの商品を“逆サンタ”のように大きな袋にディスプレーごと詰め込んで、警察や警備が来る前に逃げてしまう手口のようです。
ヤツらはそのまま高速に乗り、名古屋インターの手前のパーキングに入り、そこでゆっくりと商品とディスプレーなどとに分類し、不要のモノを全部車の窓から投げ捨てて立ち去ったみたいです。
（そりゃあ、車から降りてゴミ箱まで持って行かんわな・・・）

そんな訳でバッグも路肩の邪魔なところに捨てられていたので、高速道路の掃除をする会社の方から、名古屋の警察署を通じて私の手元に帰って来る運びとなりました。
バッグの中にｄｏｃｏｍｏからの明細書が残っていて、私を特定できたそうです。当然、現金・カード類・免許証などの使えそうなモノは残っていませんでしたが
１度、外に飛び出してキズだらけになった印鑑ケースの中から
キレイなままの『認印』が現れた時、私の頭の中は

「おかしいな・・・
　私の造った印鑑が無くなる訳ないんだけど・・・」

の言葉でイッパイになりました。
ま、それだけの話なんですけどね。